企業や店舗の売上を上げるためには、新規で獲得した顧客に商品やサービスをリピートして利用してもらうことが必要です。顧客の購買・利用率を示す重要な指標となるのが「リピート率」です。
そこで本記事では、リピート率の概念から、リピーターを増やしてリピート率を上げるための施策についてご紹介します。リピート率が上がらない場合の原因についても解説していますので、ぜひリピート率改善のための施策の参考にしてみてください。
目次
リピート率とは?
リピート率とは、新たに商品やサービスを購入・利用した顧客のうち、「どれだけの顧客が繰り返し購入・利用してくれるか」を表す指標です。
繰り返し購入・利用をしてくれている顧客が多ければ多いほど、リピート率は高くなります。
リピート率の高さは、商品やサービスに対する満足度の高さとも捉えることができるため、高いリピート率を維持することは重要であるといえます。
リピーター率との違いは?
リピート率によく似たことばで「リピーター率」というものがあり、この2つには微妙な違いがあります。
リピーター率は、ある一定期間のうち、どれだけリピーターがいるのかを示す指標です。
2つの違いのポイントは、リピート率は「新規顧客数」をもとに算出するのに対し、リピーター率は「総顧客数」をもとに算出する点です。
そのため、リピート率は高いほどよいと言われますが、リピーター率の高さは、「新規顧客の獲得ができていない」状態を示す場合もあるので、この2つの違いについて正しく理解をしておくことが重要です。
・リピート率の計算方法
リピート率計算は以下の計算式で算出できます。
「(リピート率)=(リピートした顧客数)÷(新規顧客数)× 100」
例えば、累計新規顧客数が1,000人、そのうちの50人がリピートしてくれたとすると、リピート率は50÷1,000×100=5%と算出されます。
この計算式に基づいて、
・期間を区切る
・担当者別にする
・媒体ごとに計算する 等
原因を明確にできるよう計算し、分析に活用しましょう。
リピート率の向上はなぜ重要?
リピート率を向上させることが重要な理由は、以下の3つに大きく分けられます。
1. 収益の安定・向上につながる
リピート率が高いということは、それだけ収益を安定させられるということです。企業の売上(収益)は、「顧客がどれだけ商品を買ってくれたか」によって決まるため、より多くの顧客に、何度も商品やサービスを購入してもらう必要があります。顧客数を増やし、リピート率も高めることができれば、更なる売上アップにもつなげられるのです。
2. 顧客獲得コストの削減につながる
新規顧客の獲得には、広告やマーケティング活動に多くのコストや時間がかかります。一方既存顧客は、既に商品やサービスの価値を理解し、ブランドに愛着を持ってくれているので、新規顧客の獲得にかかるコストよりも、比較的少ないマーケティングコストで済むのです。
3. 顧客満足度の指標になる
リピート率は、顧客満足度を測る指標としても役立ちます。「繰り返し購入してくれている顧客が多い=リピート率が高い」ということになり、顧客は商品・サービスに満足していることが推測できます。逆に、リピート率が低い場合は、商品やサービスに改善点がある可能性を示唆しています。顧客の声を分析し、商品やサービスの改善に活かすことができるのです。
4. 口コミによる宣伝効果が期待できる
最近は、SNSから情報を収集することも増えているため、リピーターによる口コミ宣伝効果を狙うことができます。リピート率を高められれば、その分口コミの件数も増え、商品・サービスの魅力をより多くの人に伝えることができるのです。
リピート率が上がらない時に考えられる要因
ここからは、リピート率が上がらない時に考えられる代表的な要因を3つご紹介します。
商品・サービスに対する不満
商品やサービスに対する不満は、リピート率が上がらない要因のひとつです。考えられる具体的な不満としては、
●品質が期待以下だった
●価格に見合っていないと感じた
●使い勝手が悪かった
●サポート体制が不十分だった
などが挙げられます。
アンケートやレビューなどを活用し、商品やサービスの改善に活かしていくことが重要です。
他社商品・サービスへの乗り換え
顧客が競合他社の商品やサービスに乗り換えてしまうことも、リピート率が上がらない要因となります。価格の安さや、機能・サービスの充実度など、様々な理由で顧客は他社に乗り換えてしまうことがあります。
顧客のニーズを的確に捉え、他社との差別化を図ることで、顧客の流出を防ぐことが重要です。
リピーター獲得施策の不足
戦略的なリピーター獲得施策が不足しているというケースも考えられます。具体的な施策として、
●ポイントシステム
●会員限定クーポン
●定期購入割
などが挙げられます。
日々変化する消費者行動や、ニーズを常に分析・把握し、変化ある施策を打ち出し続けることが重要です。
リピート率を上げるためのポイント・施策
リピーターを増やし、リピート率をあげるためには、「また購入したい」「引き続き利用したい」と思ってもらうことが重要です。
基本的なポイントとあわせて、近年注目されているDXを活用した施策もご紹介します。
アフターフォロー・アフターケア
購入後のお礼メールやDMの配信、利用状況に応じたパーソナライズされた情報提供などの定期的なアフターフォローを実施しましょう。製品の使い方に関するFAQページ、顧客からの問合せ対応のアフターケアも合わせて行うと、商品やサービスだけでなく、企業・店舗への信頼を高めることができます。
リピート購入特典
リピート購入することで得られる特典を設けることも、効果的です。2回目購入限定で関連商品のサンプルがもらえたり、3回目の購入時はお会計が10%オフになる等、リピートするメリットが感じられるものを用意しましょう。
商品やサービスの質の改善・向上
高品質な商品やサービスを提供することは、顧客満足度の向上につながります。顧客のニーズを収集し、サービス改善や追加開発に活かすことで、顧客の期待を超える体験を提供することができます。
口コミ・紹介
実際に商品やサービスを利用した顧客の口コミや紹介は、広告や宣伝よりも高い集客力を持ちます。それらを活用するために、紹介割引や特典を設けましょう。
リピート率アップだけでなく、新規顧客獲得のチャンスにも繋がるため、口コミ投稿者や紹介者への特典は、通常では得られない特典を用意するとよいでしょう。
会員制度の導入
店舗の会員になってもらうことで、会員限定の特典を用意することができます。顧客に会員になるメリットを感じてもらえるようなアプローチが必要です。例えば、会員ランク制度を取り入れ、購入金額に応じて会員ランクを上げ、特典をどんどん豪華にします。顧客に対し、ランクアップを目指したリピート利用を促すことができるようになります。
店舗アプリの導入
店舗アプリは、アプリならではのコンテンツやスマホの機能を活用できるため、リピーター獲得の手法として効果的です。具体的な活用について紹介します。
ポイントカード
来店毎や、商品購入毎にポイントを貯めてもらい、段階的に何かしらの割引やサービスを用意しましょう。貯めたポイント数に応じて、もらえる特典のランクが上がる「目標達成型」にすると、再来店の動機づけとして効果的だといわれています。
誕生日や記念日メッセージをプッシュ配信
蓄積している顧客データに誕生日や記念日がある場合には、セグメントしたプッシュ配信で、限定メッセージを配信したり特典をプレゼントします。プッシュ通知はスマホに直接届けられるため、来店に時間が空いてしまっていた休眠顧客の掘り起こしにも効果的です。
店舗アプリをノーコードで作成できるツール「matomaru」をご紹介
上で説明したように、店舗アプリを活用すると、リピーター獲得施策と顧客管理を同時に行うことができます。
そんな店舗アプリをノーコードで作成できるツールをご紹介します。
「matomaru」はアプリ・メール・LINEの顧客データを一元管理できます。また、一括配信機能や販促ツールの一元化によるコスト削減、一画面で比較しやすい販促ツールの集計分析も可能で、リピーター獲得のために活用できるツールです。
まとめ
本記事では、リピート率を上げるためのポイントや施策をご紹介しました。
リピート率を上げるためには、顧客満足度を高め、企業やブランドに対して好印象を抱いてもらうことが重要です。
顧客管理や、販促DXに課題をお持ちの企業様、ご担当者様は、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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