販売促進は華やかな仕事内容が取り上げられることが多いですが、決して簡単な仕事ではありません。魅力的な商品の購入へ、消費者を誘導するためには、世の中のニーズや社会の情勢にアンテナを立て、常日頃からリサーチをしておくことが必要です。この記事では、販売促進の仕事内容や向いている人、目指す方法をご紹介します。
目次
販促(販売促進)とは?
販売促進とは、消費者の購買意欲を刺激し、購買へとつなげる活動の総称を指します。似たような意味の言葉として「セールスプロモーション」がありますが、こちらも販売促進のことを指しています。
具体的には、自社商品の認知度向上のための広告やキャンペーン企画、DMの送付やSNSを活用したプロモーションなども販売促進の一種です。このように、「消費者に買ってもらうための働きかけ」を包括的に表しているのが「販売促進」といえます。
販促の仕事内容
ここからは具体的に、販促の仕事内容を見ていきます。
イベントの企画・運営
販売店の課題を抽出し、その課題を解決するためのセールやイベントを開きます。これにより売上の拡大、商品の認知度向上やリピーターの獲得、既存顧客の満足度維持が期待できるため、市場状況・お客様情報・販売店様の状況を把握した上で、消費者視点に立脚した企画作りをすることは非常に重要です。
また、関連部署との連携、お得意先への落とし込みなどのパイプ役的な役割も担い、企画立案後は、商談⇒実行⇒結果検証の流れで業務を推進していきます。
デモンストレーション
デモンストレーションは、販売店において直接お客様に商品を提案し、最終的に買っていただくまでの誘導をする仕事です。
例えば、店頭でのデモンストレーターは、試食・試飲提供を通してお客様に商品特徴を説明したり、調理の仕方やメニューレシピの説明をしたりします。
デモンストレーターには、話術、商品陳列や販促物を活用した演出力、 アイデアカ、そしてメーカーの顔として明るく元気に誠実な接客ができるかどうかが求められます。
フィールド業務
フィールド業務は、主に販売店に対する商談、店頭商品の在庫確認・発注促進、売場の確保、セールやイベントのための商品陳列及び売場演出を行います。その他に陳列商品の補充や POP の設置、 情報収集等も担当します。
フィールド業務を行う人を、「ラウンダー」 「フィールドマン」「フィールドレディー」 と言い、ラウンダーは個人の数値予算がない分、 営業チームの売上が良い時は達成感を得られる仕事です。
上記で述べた仕事について、詳しくご説明します。
・商談
本部の商談で商品導入が決まっていても、 各販売店で発注していただかなければ売場に並ぶことはありません。そこでラウンダーは各販売店の担当者に商談をし、商品の導入まで持っていく必要があります。
・店頭商品の在庫確認、発注促進
店頭に陳列された商品の発注数量を確認し、発注数量が落ちている商品を販売店担当者に報告し、 発注UPを図ります。
・商品の陳列、売場の演出
お客様の購買意欲が高まるように、商品陳列・売場演出を行います。この仕事の目的は、本部で決まったセールやイベント、自身が担当店舗で商談した催事を成功させることにあり、店舗のイメージに合わせつつもブランドが際立つ演出が求められます。そのため、担当店舗での売場情報を正確に捉え、商談で売れる売場をいかに確保するか、センスが問われます。
・その他
在庫がある商品は補充し、陳列が乱れている場合は整理整頓をするなど、店舗巡回時に売場をチェックします。その他に、持ち合わせのPOPを設置するといった細かい作業もあります。
販売促進の仕事の魅力
ここからは、上記でご紹介してきた販売促進の仕事の魅力に迫ります。
アイデアの活用
販売促進の仕事の面白さは、自分自身のアイデアを生かせることです。商品が売れるための新しい手法を考えたり、その成功した手法をアレンジしたりと、自分のアイデアが直接目に見えて売上向上に繋がることは、販促の大きな魅力の一つです。
結果の可視化
販促の結果は、売り上げやSNSでの反響など、数字にダイレクトに現れます。自分の仕事の成果が明確に可視化されることに面白さを感じる人にとって、販促は挑戦しがいのある仕事だといえます。
販促に向いている人の特徴
そしていよいよ、本稿の本題である販促の適性、向いている人の特徴をお伝えしていきます。
データ分析が得意
プロモーションによって売れた商品やサービスの利益を負うだけでなく、販売目標や見込みユーザーなどの予測分析も販促の重要な業務です。過去の実績から仮説を立てて販売計画を立て、スピーディーに結果分析を行い、その分析結果元にまた次の仮説を立てていくPDCAサイクルを回せる人は、やりがいをもって販促の仕事に臨めるのではないでしょうか。
トレンドに敏感で情報収集が得意
販促の仕事は情報収集力も必要です。同業他社のキャンペーン動向に着目するのはもちろん、異なる業界でも次の企画に生かせるプロモーション手法を採っていないかなど、様々な観点から情報収集をすることで、得た知見を自分の仕事にも活用することができます。他にも、世の中のニーズや、ヒットした商品の背景などの調査、自社商品の顧客やターゲットの年齢層に人気なタレントの把握をするために、常にアンテナを張っておくことも大切です。また、情報収集の手段として、販促ツールを用いることも考えられます。
コミュニケーション能力が高い
販促は、お得意先及び消費者との接点となる仕事です。そのため、企業の顔として明るく元気にコミュニケーションを取れる方が向いています。
相手の視点に立ち考えられる
購買者の視点に立ち、商品やサービスのメリット・デメリットを把握できる思考を持てる人は、ターゲットのニーズを的確に捉えた販促を行えるでしょう。
自己管理ができる
販促は一定の期間を定め、PDCAサイクルを回し実行していくものであるため、巡回計画やタイムスケジュール管理ができ、それに沿って行動できる方に向いています。
体力がある
販促の仕事は意外にもハードで、基本的な体力が求められます。新商品のデータ収集や分析、企画案の作成や会議への出席がある1日は、休む暇もありません。勤務先によっては早朝から出社してイベントやキャンペーンの準備などを行い、夜に残業するということも多くあります。世に出す商品を企画するためにも体が資本です。自己管理を行い、体調を崩さないようにしなければなりません。
販売促進に関する資格
販促を行う上で、資格は絶対的に必要というわけではありませんが、スキルや知識の証明に繋がるため持っていて損にはなりません。スキルアップでより収入を得たい人などは資格取得もおすすめです。代表的な資格は販路コーディネータやリテールマーケティングなどが挙げられます。
販促の担当者になるには
販促の担当者になるための一般ルートとして、高校卒業後、専門学校や短大、大学の経営学科などで、マーケティングや販売戦略を学び、販売促進部のある企業に総合職で就職するという流れが考えられます。
しかし、初めの配属先が希望通りにならなかった場合、マーケティング、商品開発、営業、販売などの仕事を他の部署で学びながら、異動のチャンスをねらうことも可能です。
販売促進の将来展望
インターネットやSNSの急速な普及により、販促の手法も多様化しています。紙だけで行っていた時代に比べて、よりターゲットを絞った施策を展開しやすくなり、良い商品は拡散され、認知に至るまでのスピードも速くなりました。販促の手法が当たって大ヒットする商品もあるため、販促担当者への期待は、今後も高まっていくものと思われます。
まとめ
本記事では、販売促進の仕事内容や向いている人、目指す方法を具体的にお伝えしました。販促は、選んだ施策によって得られる効果や達成できる目標が変わってきます。自社の目的に合った施策を実行していきましょう。
また、複数の販売促進ツールを利用していて管理が困難である場合は、それらを自動で管理するサービスの利用をオススメします。
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