アプリ開発を検討しているけど、開発期間やコストが心配…そんな悩みはありませんか?
プラットフォーム開発なら、そんな悩みを解決できるかもしれません。
プラットフォーム開発とは、アプリ開発に必要な機能やツールが揃ったサービス(アプリプラットフォーム)を利用してアプリを開発する方法です。
この記事では、プラットフォーム開発のメリット・デメリットから、種類や開発方法、選定ポイントまで詳しく解説します。プラットフォーム開発を理解して、自社のビジネスに最適なアプリ開発を実現しましょう。
目次
そもそも「プラットフォーム開発」とは?
「プラットフォーム開発」とは、複数の製品に共通する部分(プラットフォーム)を最初に設計し、その共通部分を基に様々な製品を開発する手法のことです。
例えば、自動車の開発では、1つの車台を共通部分として設計し、その車台を使って多くの車種を作ります。この場合、車台がプラットフォームにあたります。
プラットフォーム開発を行うことで、個々の製品を1から設計する必要がなくなり、開発コストや時間を節約できます。また、共通部分の品質を高めることで、それを使った製品全体の品質向上にもつながります。
このようなプラットフォーム開発の考え方は製造業だけでなく、アプリ開発を含む様々な分野で活用されています。
アプリ開発プラットフォームとは
アプリ開発プラットフォームとは、アプリ開発を効率化するための機能やツールを提供するサービスのことです。プラットフォームの種類によって提供される機能は異なりますが、一般的には以下のような機能が備わっています。
これらの機能を活用することで、開発者はアプリの設計や機能の実装に集中することができます。
アプリ開発プラットフォームを活用するメリット
アプリ開発プラットフォームを活用することで、以下のようなメリットがあります。
●導入コストを削減できる
●開発スピードが速い
●機能の拡張がしやすい
●保守・セキュリティまでサポートしてくれる場合が多い
●マルチプラットフォームに対応できる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
導入コストを削減できる
スクラッチ開発では、プログラミングスキルやサーバー管理の知識が必要です。しかし、そのようなスキルを持つ人材は限られており、社内での調達や新たな採用は困難な場合が多いでしょう。
外注する場合でも、開発に50〜300万円程度かかることが多く、メンテナンスやアップデートの度に追加費用が発生することもあります。
一方、アプリ開発プラットフォームを利用すれば、プログラミングの知識が少ない初心者でも基本的な機能を備えたアプリを開発できます。月額1万円程度の手頃なプランもあり、開発や維持のコストを抑えられます。さらに、必要に応じて機能をアップグレードできるケースもあり、無駄なコストをかけずに必要十分なアプリを安価で制作できるのもメリットです。
開発スピードが速い
アプリ開発プラットフォームでは、「ローコード」や「ノーコード」による開発が可能で、開発スピードを大幅に向上させられます。
ローコードは必要最低限のプログラム記述のみで済み、ノーコードはクリックやドロップといった直感的な操作だけでアプリを開発できるため、スクラッチ開発のようにコーディングに時間をかける必要がありません。
必要な人材を募集したり社内で育成したりする場合、多くの費用や時間がかかるため、アプリ開発のハードルが高くなりがちです。外注する場合でも開発にはおおよそ半年程はかかりますが、ローコードやノーコード開発なら、さらに短期間でスピーディーなアプリ開発が実現できるでしょう。
機能の拡張がしやすい
アプリ開発プラットフォームでは、プラットフォームに備わっている機能を活用するため、スクラッチ開発に比べると自由度は低くなる傾向があります。
しかし、近年では機能を拡張できるプラットフォームも増えており、顧客情報管理や購買履歴分析、ポイント会員証・セール情報・クーポンの配信など、ビジネスに必要な機能を柔軟に追加できます。
スクラッチ開発では機能追加のたびに開発費用や時間がかかりますが、アプリプラットフォーム開発では拡張機能が月額プランに含まれている場合もあり、手軽に機能を追加可能です。
保守・セキュリティまでサポートしてくれる場合が多い
スクラッチ開発の場合、アプリのメンテナンスやセキュリティ対策まで自社で行う必要がありますが、アプリ開発プラットフォームではこれらの作業の多くをプラットフォーム提供者が行ってくれます。
例えば定期的なバックアップやシステムの監視、脆弱性への対応・最新のセキュリティ対策の適用などをプラットフォーム側で行ってくれるため、開発者は安心してアプリの機能開発に専念できます。
また、トラブル発生時のサポートも充実していることが多く、問題解決に迅速に対応できるのも大きな利点です。サポートによりアプリの安定性と安全性が向上し、ユーザーからの信頼も得やすくなるでしょう。
マルチプラットフォームに対応できる
アプリをリリースする際、iOSとAndroidの両方に対応させることが重要です。しかし、それぞれのOSに合わせて別々に開発を行うと開発期間が長くなり、コストも増加してしまいます。
アプリ開発プラットフォームでは、iOSとAndroidの両方に対応したアプリを一度に開発できるものが多くあり、開発期間とコストを大幅に削減することが可能です。
さらに、OSのバージョンアップにもプラットフォーム提供側が対応してくれるため、運用面での負担も軽減されます。
アプリ開発プラットフォームのデメリット
アプリ開発プラットフォームには様々なメリットがありますが、以下のようなデメリットもあります。
●スクラッチ開発に比べ自由度が低い
●ランニングコストがかかる
これらのデメリットを理解し、自社のニーズに合ったプラットフォームを選定することが重要です。
スクラッチ開発に比べ自由度が低い
アプリ開発プラットフォームは既存の機能に依存するため、基本的にはプラットフォームの範囲内でしか開発できません。
スクラッチ開発であれば細かい仕様やデザイン・独自の機能まで反映可能ですが、アプリ開発プラットフォームでは用意された枠組みやテンプレートを使用するため、プログラムの内容変更やカスタマイズが限定されます。
複雑なシステムを構築する場合や特定の要件に合わせた変更が必要な場合には、追加のスクラッチ開発が必要になる可能性があります。開発のしやすさを取るか、それとも自由度の高さを取るか、自社の求めるアプリケーションや環境を整理することが大切です。
ランニングコストがかかる
アプリケーション開発プラットフォームの多くは月額課金制のため、スクラッチ開発のように買い切りではありません。そのため、開発コストを抑えられても、長期間の運用ではランニングコストが負担になる可能性があります。
プラットフォームの利用料は一定期間ごとに支払われ、提供される機能やリソースの利用に制限がある場合もあるため、企業のニーズやプロジェクトの規模に合わせて適切なプランを選ぶ必要があります。
一方で、スクラッチ開発でもメンテナンスや機能の拡張で別途費用が発生するため、単純には比べられません。サポートも含めて長期的なメリット・デメリットを考慮し、最適な選択をすることが重要です。
アプリプラットフォームの種類と開発方法
ここではアプリプラットフォームの種類と、アプリの開発方法について解説します。
パッケージ型プラットフォーム
パッケージ型プラットフォームは、あらかじめ用意された機能の組み合わせによりアプリを制作できるタイプのプラットフォームです。費用を抑えやすく短期間での制作が可能なことが特徴ですが、カスタマイズ性が低く、機能やデザインが似通ってしまう傾向にあります。
そのため、オリジナリティを求めるアプリ開発には不向きな場合があります。また、他のシステムとの連携が難しいことが多いのも留意点です。
パッケージ型プラットフォームは、低予算かつ短納期でアプリを開発したい場合に適していますが、独自性や拡張性を重視するプロジェクトには向いていないと言えるでしょう。
特徴
●費用が安く短期間で開発できる
●プログラミングの知識がなくても比較的簡単にアプリを作成できる
●カスタマイズ性が低くて他のアプリとデザインや機能が似通ってしまう
●外部システムとの連携が難しい場合も
ノーコード型プラットフォーム
ノーコード型プラットフォームは、開発知識がなくてもアプリをカスタマイズできるツールが用意されているタイプのプラットフォームです。ドラッグ&ドロップで機能を付け外し、直感的に操作できるため、自由度の高さを求める方におすすめの開発方法と言えます。
アプリ機能がテンプレート化されているため、搭載したい機能を選んで組み込むだけで自社のアプリが開発でき、汎用的な機能も豊富です。また、Android版・iOS版といった、両ストアに簡単に対応したアプリ開発が可能となります。
一方で、カスタマイズ機能の追加が難しく、システム連携に制限がある点や、オプション機能を追加していくと月額費用が高額となる点には注意が必要です。
特徴
●開発期間が短く、専門知識が不要で手軽にアプリ開発可能
●複雑な機能の実装は難しい場合も
●プラットフォームによってはカスタマイズできる範囲が限定的に
ノーコードでアプリ開発ができるツール「matomaru」
matomaruは、アプリ作成からメール、LINEの運用・分析までをワンストップで管理できるDMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)サービスです。
アプリプランでは、販促に効果的なポイントシステムやスタンプラリー、ログインボーナス・プッシュ通知といった機能が利用可能です。
料金プランは以下となります。
●初期費用:100,000円〜(税別)
●月額費用:20,000円〜(税別)
ツールを活用することで店舗や企業のイメージをアプリ上で表現し、ユーザーエンゲージメントを高められます。
ハイブリッド型開発
ハイブリッド型開発は、プラットフォームとスクラッチ開発の双方の要素を兼ね備えた開発形態です。プラットフォームが提供する機能を活用することで、短期間でのアプリ開発が可能となり、同時に必要に応じて外部システム連携などのカスタマイズも行えます。
この柔軟性がハイブリッド型開発の大きなメリットと言えるでしょう。ただし、カスタマイズの度合いが増えるとコストが増大する可能性があるため、予算管理には注意が必要です。
ハイブリッド型開発は、開発期間とコストのバランスを取りつつ、ある程度の独自性も実現したいプロジェクトに適していると言えます。
特徴
●ある程度開発期間を短縮できる
●自由にカスタマイズできるため、独自の機能やデザインを実現
●カスタマイズの範囲によってはスクラッチ開発に近いコストがかかる場合がある
フルスクラッチ開発
フルスクラッチ開発とは、プログラミング言語を用いて、ゼロからアプリを開発する手法です。自社の要望に合わせてヒヤリングからアプリ設計・インフラ設計、単体テストやデザイン・総合テスト・検収・アプリ公開まで、Android版とiOS版の両プラットフォーム用にすべての項目を行います。
自由度の高いアプリ開発が実現可能である一方、開発・メンテナンスに相応の費用と期間を要します。
メリットとしては、自社オリジナルのアプリ開発や新しいビジネスモデルの実現、様々なデータ連携が可能な点が挙げられます。
デメリットとしては自由度が高い分開発コストが高額となり、開発に期間がかかること、トラブル発生時の原因特定や改修に手間がかかる点があります。
特徴
●自由度が高く自社独自の要件やデザインを完全に反映したアプリを開発できる
●新しいビジネスモデルの実現や様々なシステムとの連携も可能
●開発コストが高額になりやすく、開発期間も長くなる傾向がある
●専門的な知識や技術が必要なため、開発チームの確保や育成も課題に
アプリプラットフォーム選定に関する5つのポイント
アプリプラットフォームを選定する際は、以下の5つのポイントを確認しましょう。
●iOSとAndoroid両方への対応
●ツールの使いやすさ
●実装したい機能の搭載
●サポート体制
●料金プランの適正
これらのポイントを踏まえ、自社のニーズに合ったアプリプラットフォームを選びましょう。
iOSとAndoroid両方への対応
アプリを開発する際、iOSとAndroidの両方に対応することは重要です。この対応により多くのユーザーにアプリを利用してもらうことができ、アプリの普及と成功の可能性が高まります。
しかし、アプリ開発プラットフォームによっては、料金プランに応じて対応するOSの範囲が異なる場合があります。例えば、低価格プランではiOSのみ対応し、高価格プランになるとAndroidにも対応するといったケースです。
そのため、プラットフォーム選定の際は自社のターゲットユーザーが使用するOSを考慮し、必要な対応範囲をカバーしているかどうかを事前に確認することが不可欠です。
ツールの使いやすさ
直感的に操作できるツールを採用することで、開発者はスムーズにアプリ開発を進めることができます。一方、使い方の分からない機能が多いと、アプリ開発の段階で十分に活用できずに開発効率が下がる可能性があります。
ツールの使いやすさを事前に確認するために、無料トライアル期間を設けているプラットフォームを活用するのも一つの方法です。実際に操作してみることで、自社の開発チームにとって最適なツールを選択しやすくなるでしょう。
使いやすさを重視してプラットフォームを選ぶことで、アプリ開発をスムーズに進め、質の高いアプリを効率的に開発することができます。
実装したい機能の搭載
アプリに搭載したい機能が、プラットフォームで実現できるかを確認しましょう。
例えばプッシュ通知や会員登録・決済機能、クーポン発行やポイントシステムなど、自社のアプリに必要な機能がプラットフォームに搭載されているか、事前に確認することが重要です。
もし、必要な機能がプラットフォームにない場合は、他のプラットフォームを検討するか、スクラッチ開発を組み合わせるなどの対応が必要になります。
サポート体制
アプリ開発後も、運用しながら改善していくことが重要です。プラットフォームを選ぶ際は、サポート体制が充実しているかどうかも確認しましょう。
手厚いサポート体制があれば、アプリの改善やトラブルシューティングがスムーズに進み、効果的な運用が可能になります。
具体的にはマニュアルやFAQの充実度、電話やメールでの問い合わせ対応、技術的なサポートの有無などの確認です。
プラットフォームによっては、API連携やアプリストア審査のサポート、さらにはマーケティングに関するアドバイスを提供してくれる場合もあります。
料金プランの適正
アプリ開発プラットフォームの料金プランは、プラットフォームによって様々です。初期費用無料のものもあれば、月額料金制や従量課金制など、様々な料金体系があります。
一見安いプランでも、サポート費用や機能ごとの追加料金などが別途発生する場合もあるため、注意が必要です。
自社の予算と必要な機能、開発規模などを考慮し、最適な料金プランを選びましょう。複数のプラットフォームを比較検討し、見積もりを取ることもおすすめです。
まとめ
プラットフォーム開発は、従来のスクラッチ開発に比べて、開発期間やコストを大幅に削減できる画期的な手法です。もちろん、プラットフォーム開発にもデメリットはありますが、自社のニーズや目的に合ったプラットフォームを選ぶことで、効率的にアプリ開発を進められます。アプリ開発を検討している方は、ぜひ本記事を参考に、プラットフォーム開発を検討してみてはいかがでしょうか。
アプリ開発についてお悩みの方は、是非バリューワンにご相談ください。
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